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    2022年度の住宅ローン減税は0.7%?支払い利息額を上限?





    先日もこの話題を一度、取り上げましたが、国土交通省がまとめた住宅ローン減税の見直し案がニュースで取り上げられています。

    国土交通省の主張は控除率を現行の1%から0.7%に引き下げるも、控除期間を15年以上とすることを目指すというもの。
    対して、財務省は控除額の上限を支払い利息額に合わせるというもの。

    いずれにしても今の一律1%の控除率というのが変わるのは不可避の様相。
    とはいっても、国交省にしても財務省にしても制度自体は何らかの形で存続させるという方向性ではあるようなのでそこはちょっとホッとしました。

    どちらにしても近いうちに決着は付くはなしですが、それぞれ、どんな影響があるか、想定してみました。

    1.控除率が1%から0.7%になる場合
    この場合、今より控除の額が少なくなるというのがまず一つ。
    支払い利息より控除額が大きいという逆ザヤ問題は、解消はしないまでも、その幅は縮小します。
    控除の額は少なくなりますが、控除があることは住宅取得の後押しではあれど、控除を受けることが目的ではないので(控除額が減るからといって家を必要とする理由が減るわけではないですよね)、住宅の需要的にはそこまで影響はないと予想しています。
    国の財政支出を削減、というのが大きなポイントということでしょうか。

    2.控除額の上限を支払い利息に合わせる場合
    この場合、金利1%でも、0.3%でも、控除期間中は実質金利0%ということになります。
    還付された額をそのまま繰上げ返済に回したら元金の減るスピードもほほ同じ。
    そうなってくると、住宅ローンを借りる側ではなく、貸す側は金利を上げやすくなりそうですね。
    控除額の上限を支払い利息に合わせる、と言っても控除率の上限は設けるでしょうが
    (そうしないと、たとえば金利を4%として、4%まで控除するとなったら銀行はウハウハでしょうが、国の財政は大ピンチ・・・)
    たとえば控除期間が10年、控除額の上限を支払い利息に合わせ、ただし控除率は最大1%になるとしたら、
    当初10年間は控除率の上限に合わせた1%として銀行は利11年目以降を変動金利、そこでの金利勝負とするなど、そんな商品設計が考えられます。
    控除率の上限を設けるのか、設けるとしたらどのラインに設けるのかにもよりますが、金融機関にとってはこちらのきん財務内容の改善につながり嬉しいところかもしれません。住宅ローン控除で消費者に還元するという形で、実質、金融機関を支援するという意図もあるのかもしれませんね。
    それが、地域経済を活性化させる企業への投資にまわり、住宅市場にとどまらない波及効果も見込まれるのであれば目先の控除額の目減り以上のメリットも長い目でみるとありそうです。

    いずれにしても、2022年度税制改正、注視していきたいところですね。



     

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