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    【公示価格、基準地価、路線価、実勢価格】について

    どれも、不動産の評価、価格に関わるものだろうな、というのは何となく想像はつくと思います。
    でも、入社間もないスタッフからしばしば質問を受けます。

    路線価から出した価格を0.7で割ると、実勢価格が出るんですよね。

    もう、毎年のように聞かれるので驚きません。
    地域によっては、それで近い数値が出ることもあるかもしれませんが、横浜、川崎や、東京23区などではそうはならないことの方が多いです。

    基準地価とは
    基準地価についてのある自治体のHPの記載を借りると

    国土利用計画法施行令第9条の規定に基づいて、都道府県知事が基準地を選定し、毎年7月1日現在の宅地基準について、毎年9月頃に公表する標準価格のことで、地価公示価格と同様の意義があります。

    とあります。表記の差はあれ、大体、どこも同じような説明文がついています。

    この、標準価格、というのがクセモノです。
    何だか、土地には決まった定価があって、というように聞こえますよね。

    ただ、相続税の評価を決めたり、毎年の固定資産税の評価を決めたりするのに、ブラックボックスでは困ります。
    なので

    公示価格と基準地価は、ほぼ同水準
    相続税路線価は公示価格の約8割
    固定資産税路線価は公示価格の約7割


    を目安として定められています。

    そうすると、固定資産税の路線価から算出した価格を0.7で割ると、概ね、公示価格、基準地価、すなわち標準価格の目安が分かることになります。

    ポイントは、

    この標準価格と実勢価格に差がある場合があること

    にあります。

    国が標準価格、と言っているんだから、その価格で取引するべきなんじゃないの?という主張もたまに聞きますが、
    特に首都圏周辺の市街地では現実的ではありません。

    その理由は、実勢価格は、売りたい人と買いたい人の、着地点だからです。
    標準価格がこのくらいだから、もっと安くしてよ、と言っても、周辺の事例でもっと高く売れているのであれば、
    売る側はそこまで価格を下げる必要もありません。

    首都圏周辺の市街地では、需要も多く、取引も活発。
    ただ、その実勢価格に公示価格、基準地価が付いてきていない、ということですね。

    まあ、場所によっては公示価格と実勢価格に2倍、3倍以上の差があることも珍しくありません。
    そこで公示価格を上げることにより、固定資産税が2倍、3倍となっても困ってしまいます。
    なので、公示価格と実勢価格の差はそっとしておきましょう。(こんなまとめ方でお許し下さい・・・)

    参考
    国税庁HP路線価 (相続税路線価)
    全国地価マップ 



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